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広報大沼の取材日記

生産者紹介

あんちゃんふぁーむの安﨑さん

徳島で野菜の仕事をしていると、よくよくお名前を拝見する方にお会いできました!

藍住町のあんちゃんふぁーむの安﨑さん。

今回はコープ自然派さんに出荷しているミニチンゲンサイの取材でお邪魔しました。

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かわいい看板がお出迎え♪

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ミニチンゲンサイと安﨑さん


安﨑さんは三代目の農家さん。
元々某大手農業器具メーカーで働くサラリーマンでしたが、20代の時に就農を決意し、奥様、ご両親とともにたくさんの野菜を栽培しています。

藍住は春ニンジンの栽培で有名な町ですが、ニンジン以外にもレンコン、お米、大根、ミニチンゲンサイ等の葉物、おむすび大根ジャムや切干大根の加工品の販売etc...で超多忙な毎日を送っています。

「何でも作れてそのどれもがおいしいって言ってもらえる、オールマイティな農家になりたいんですよ」

と話す安﨑さんは、大根だけでもサラダ大根、おむすび大根、紅化粧、ビタミン大根、紅くるり、紅芯、味一番紫、黒丸、黒長大根など実に色とりどり、多様な品種を栽培しています。
そんなあんちゃんふぁーむの圃場には飲食店のシェフが見学に来るほど。
プロのおめがねに適う、高品質の野菜を栽培しているゆえんです。

また現在あんちゃんふぁーむには現在県外から農家を志してはるばる徳島にやってきた20代の青年が2名いますが、

「色々なことが体験できるせいか皆楽しそうに働いてくれてますね。"今日は何したらいいですか"じゃなくて"今日は何するんですか"って積極的に聞いてくる。今年の3月に入った子にはパセリを任せました。試行錯誤しながらも商品になるものをちゃんと作ってくれましたよ」

怪我をするなど危険なことをすれば注意するが、基本的には自主性を尊重して楽しく働いてもらいたい。一日の終わりに「お疲れ様」が楽しく言えるように。
子どもがいないため、彼らを自分の息子のように感じています、とも話してくれました。

そんな安﨑さんの栽培方法は自然と食べる人に優しいもの。

約520種類もの好気性微生物が土壌の伝染病や雑草予防に効果を発する「自然生態系耕土」、いわゆる「ぼかし肥」や、阿波尾鶏が原料となった徳島県産の有機肥料等を使うほか、化学肥料を使わない、乳酸菌発酵させた竹パウダーで病害虫を予防する、など高品質で安全性の高い野菜作りにこだわりをもって取り組まれています。

また最近では夏の栽培が難しいとされるミニチンゲンサイをハウス内で周年栽培することに成功。

「栽培を始めてから10年かかりました」

と楽しそうに話してくれました。

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厚みがあるのに柔らかい葉。おいしそう...


そしてなんといってもお人柄。

お話していると物腰が柔らかでとても話しやすく、またお話が面白い!

趣味のキャンプの話や、来年新たにあんちゃんふぁーむに農業を学びに来る関東の大学生のピアノの発表会を見に行くために東京に行った話(安﨑さんの人柄を表すエピソードだなぁと思いました)など、年末のお忙しい中いろいろ話してくださいました。

うさぎの看板も、当時高校生だった知り合いの子にちゃんとギャラを払って描いてもらった、とのこと。
その子は今美術を学んでいるそうです。
デザイナーとしての初仕事、きっと嬉しかっただろうなぁと思います。

とにかく皆で「楽しく」良いものを作りたい、という考えがあんちゃんふぁーむのおいしい野菜や商品を作っているんですね。

そんな安﨑さんが代表を務める藍住新作物研究会のHPはこちらです↓

http://shinsakumotu.com/index.php

このページにおむすび大根ジャムなどの加工品の情報も掲載されています。

興味を持たれた方は是非見てみてください!
切干大根は水でもどしてサラダにして食べるとおいしいですよ~。
大根の品質が違う!と感じていただけるはずです。

今が旬!宮本さんの無農薬ほうれん草

無農薬ほうれん草を作る宮本さんの畑にお邪魔しました。

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宮本さんは現在就農3年目、小松島有機農業サポートセンター http://www.komatushimayuuki.jp/
の第一期生でもあります。
2011年に入学して、年齢や出身地、経験の異なるクラスメイトの皆さんと有機農業の基礎をしっかりと学びました。
それまでは大手メーカーで勤めるサラリーマンだった宮本さん。
転勤も多く、いずれ実家の農業を継ぐことを考えたとき、入学を決意したといいます。

宮本さんのほうれん草は苗を作って定植するのではなく、土に直接撒く直播方式。
一人で管理をしないといけないため、栽培の効率化を狙ったこともありますが、定植よりも根っこが下までしっかりと伸びると感じているそうです。

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肉厚で葉が柔らかい宮本さんのほうれん草

サポートセンターで施肥設計や土壌分析をみっちり学んだ宮本さんの土作りは、神山鶏の鶏糞を使った有機肥料を基本に、お米を作ってできた稲わらや籾がら、土の団粒化を促す酵母菌などを使って行われます。
害虫予防には納豆菌を使い、あくまでも自然により近い有機農業にこだわりを貫いています。

「親の代では普通の慣行栽培をやってました」というので、なぜ有機農業を志したのか聞くと、

「付加価値をつけたいっていうのはもちろんあります。あとはそうですね、野菜本来のおいしさを知ってもらって、食べる人の健康づくりを助けたい、というのもある」

と話してくれました。
就農からまだ数年。実際学んだ場所と今栽培している場所は当然土が違うため、失敗もあるといいます。
肥料設計通りに冬に撒いた肥料が暖かくなって効きすぎてしまったことも。
知識と経験、両方の必要性を強く感じながら試行錯誤している最中、と宮本さんは笑います。

就農間もない宮本さんですが、しっかりと理念をもって取り組まれている様子がとても心強く感じます。

現在は葉物が中心ですが、夏にはピーマンやきゅうりなどの果菜類も育ててみたい、という目標もあるそうです。
そしてほうれん草については、

「やっぱり旬が冬ですから。冬のほうれん草は当然硝酸態も低くておいしいんやけど、夏でも旬に近い品質を保つというのが今の目標ですね」

と意気込みを語ってくれ、1消費者としてもとても心躍る大沼なのでした。
夏でも旬のクオリティのほうれん草...楽しみです!

農業を志した動機から畑の特徴まで、とても丁寧にお話ししてくださった宮本さん。
出荷間近のほうれん草を齧りながら、

「もうちょっと糖度がのった方がいいかな。今日はハウスを開けて寒さに当てます」

とほうれん草を見つめるまなざしは、プロの農家さんのものでした。

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「笑ってください~」という大沼の声に「それは恥ずかしい...」と宮本さん


取材後、いただいた宮本さんのほうれん草を食べてみました。
甘くて柔らかく、ほどよい香りが立って食べやすい!
お鍋に入れたのですが、クセがないのにほうれん草独特の香りは失われていないのが印象的でした。

カルシウム、ビタミン、鉄分など栄養バランスは野菜トップクラスのほうれん草。
今が旬で本当においしいので、野菜嫌いのお子さんにも是非食べてほしいですね~。

有機肥料で作った鈴木さんのキャベツ

もつ鍋、お好み焼き、サラダ...1玉あれば数日は食費を助けてくれる、主婦の味方キャベツ!
冬のキャベツが出荷時期を迎え、山川町の鈴木さんのところにお邪魔してきました。

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吉野川市山川町はこんなところ。のどかですね~。

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キャベツの生育状況を一つ一つ確認する鈴木さん


見事に成長したキャベツはすべての畑で1万6株ほど。
一口にキャベツといっても鈴木さんは今季7種類もの品種を植えたそう。
7品種?それはまたたくさん植えましたね~という大沼に、

「9月10月に大雨が降ったでしょ?雨に叩かれて土が締まって(硬くなって)、水かさが上がっても耐えられる強い品種はないかなって比較してみてるんです」

と鈴木さん。
キャベツを作り始めて3年ほどですが、毎年品種や条件を変えながら、どのような環境が健康でおいしいキャベツを生育するか、研究心を忘れない鈴木さんらしいお答えです。

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「たとえばこの太い軸のところが長いと外葉が土や水につきにくく、病気になりずらいんです」

病気は下から来ることがほとんどだそうで、7種類のキャベツを見ながら鈴木さんは、この微妙な個体差を見ているんです。

また鈴木さんの畑は、徳島県産椎茸の廃菌床と神山鶏の鶏糞を肥料に土作りをした畑。
ふかふかで健康そうな土がキャベツをぐんぐん大きくしているのですが、「これ、自然の排水溝です」と笑顔で教えていただいたのは...

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何だか分かりますでしょうか?何とモグラが掘った穴。
初めて見ました!と興奮する大沼に「本当ですか?」と逆にびっくりした様子の鈴木さん。

「田んぼとかだと水が抜けるから農家さんは嫌がるんですけど、畑だと問題ないです。モグラがいるってことはミミズがいるってことで」

ミミズがいるということは土が微生物のたくさん棲んだ豊かな環境だということ。
さらにミミズが土に団粒構造を作ることでふかふかの土になるんです。

鈴木さんのキャベツが元気なのは、こうしてたくさんの生物が棲める豊かな土壌環境を作り出したことも大きいんですね。


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豊作のキャベツと輝く鈴木さんの笑顔がまぶしい!

最後に写真撮らせてください、とお願いすると嫌な顔ひとつせずに最高のスマイルを見せてくれました。

素敵な人柄と農業へのあくなき研究心が魅力の鈴木さんのキャベツは今月上旬からコープ自然派さんで順次出荷予定です!

椎茸栽培の現場に潜入!

徳島県で生産量が多いものってみなさんピンときますでしょうか?
有名どころではスダチ(全国1位)、鳴門金時(1位)、れんこん(2位)なんかが挙がるのですが...。
実は椎茸も生産量全国1位なんです!

というわけで、徳島県小松島市櫛渕町で椎茸の栽培を行うサンマッシュ櫛渕生産組合さんにお邪魔してきました。
サンマッシュさんの椎茸は、椎の木のおがくずにふすま、炭、炭酸カルシウムなどの栄養源を加えたものをブロック状にし、そのブロックを培地として栽培する「菌床しいたけ」です。

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菌床をトントン叩いて刺激を与えたり、水をやることで椎茸は生えてくる

今回案内していただいたサンマッシュ櫛渕生産組合の浜田光且さんは、若干27歳の時にお父さんから
代表のバトンを引き継いだ若社長さん。
当時は全国的にも少なかった菌床椎茸の栽培に、櫛渕で初めて挑戦したのが浜田さんのお父さんでした。
そんなお父さんの姿を見、幼い頃から手伝いをするうち、自然に後を継ぎたいと考えるようになったという浜田さん。

今現在徳島県全体で約8,000トンの生産量があるうち、櫛渕町にある3つの生産組合だけで3,000トンを栽培しているといいますから、のどかな櫛渕の町の持つ椎茸パワーには驚かされます。

簡単に菌床椎茸のできるまでを簡単にご説明すると、まずおがくずを混合し、手作業で菌床を袋詰めします。
それを高温殺菌処理したら、椎茸菌を植菌して一定温度で培養。植菌から120日ほど経過したら湿度維持のための袋をはずし、湿度・温度管理がなされた育成室に移動。
ここからこまめな水やりなどを行い、90日ほど経過したら椎茸が生えてくるそうです。
サンマッシュさんでは菌床の成形以外はほとんどの作業が人による手作業。
100人を超える従業員の方が手間暇を惜しまず、おいしい椎茸作りに尽力されているわけですが...。

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椎茸菌培養は袋の中で行われる

椎茸菌に異常などあれば、半年の時間を費やした結果、まったく椎茸が生えてこない、なんてこともありうる世界。
想像すると怖くないですか?と浜田さんに聞くと「めっちゃ怖いですよ~」と笑顔でこたえてくれました。
だからこそ観察と研究には余念がありません。

環境によって菌の種類を変えたり、「茸師」という全国の生産者の集まりに参加して情報交換をしたり。お父さんから受け継いだ椎茸栽培のバトンをしっかりと握り、日々努力されている浜田さん。
お若いのにご立派だなぁ...とあまり年が変わらない私の目に大変眩しく映ったのでした。

今後は一つの菌床ブロックからより大きなサイズの椎茸をとることを目標に、高品質のものを適正価格で販売していきたい、と浜田さん。
徳島のおいしい椎茸がもっと全国的に認知されるよう、及ばずながら私も頑張ります!

DSC00562.JPG育成室で栽培中の椎茸と浜田さん。椎茸はこれからまだ大きくなるそう

サンマッシュ櫛渕協同組合さんのHPはこちら
http://www.sunmush-kushibuchi.com/

ピーマン色々

徳島県吉野川市でピーマン、トマト、ブロッコリー、お米を作る松原啓二さんの畑にお邪魔しました。

松原さんは建設業も営む兼業農家さん。
今年は初めてピーマン栽培にチャレンジしたのですが、無農薬ピーマンがたわわになり、収穫の手も追いつかないほどです。

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無農薬でも病気もなく、実に元気そうなピーマン。
「ピーマンってあんまり虫も寄ってこんのよ。おいしいないんかな」と笑う松原さん自身も、毎日発見の連続のようです。

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さて、見事にたくさんなったピーマンを、松原さんは今赤ピーマンにしてしまおうかと考え中。
緑ピーマンに比べて、スーパーなどで見かける機会の少ない赤ピーマンですが、実は甘味が出て、抗酸化力などもぐっと増す、食べる方にはうれしいピーマンなんです。

ただ熟すまでに時間がかかり効率が悪いことや、木が傷んでしまう可能性もあることからほとんどの場合は緑ピーマンの状態で出荷されるのですが...。

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赤く熟す途中のピーマン。ちょっと変わった色ですが、のちに鮮やかな赤に。

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熟す前のピーマン、途中のピーマン、熟しきったピーマン。色味が全然違います。

畑に残ったたくさんの緑ピーマンのうち、どれくらいの数がきれいな赤ピーマンに生まれ変わるでしょうか。
松原さんの発見と挑戦は続きます。



さて、この日はベテラン農家の坂野さんにもサンプルとしてパプリカなどをいただきました。

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松原さんの赤ピーマン(向かって左)と並べてみると、この色彩!美しい...!
パプリカはトマトみたいですごく可愛らしいですね!

野菜の色素が様々な効能を持つことは有名ですよね。
見てるだけで体が元気になりそうな色とりどりのピーマンに、私は張り切って調理をいたしました。
いつもの通り簡単な調理を!!

ピーマンの色々どんぶり

●材料
赤ピーマン、パプリカ、こどもピーマン...各2個ずつ
ひき肉(牛豚)...200g
焼肉のたれ...適量
豆板醤...適量
ニンニク...お好みで
オリーブオイル...大さじ1

1、フライパンにオリーブオイルを入れ、みじん切りしたニンニクを弱火で炒める
2、続いてひき肉を入れ、火が通ったら好みのサイズに切ったピーマン、パプリカ、こどもピーマンを入れる
3、ピーマンがある程度しんなりしたら焼肉のたれ、豆板醤を入れ、火を止める
4、ご飯に乗っけて完成

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ダイエットを考えたいときは、ご飯に玄米を使ったり、ひき肉を鶏にしたりすると良いと思います。
ピーマン、パプリカの歯ごたえがしっかりしているのでおのずと良く噛むようになり、ご飯は少量で満足感あり。
味がしっかりしているので男性にも好まれるかな、と勝手に思っております。


同じ野菜でも、色が変わるだけで見た目も食味も華やかさも結構変わるもんだなぁと勉強になりました。
いや~ピーマンって面白いですね~。

ついに完成!

以前ご紹介した、徳島県阿波市でナスを作る武澤さんのインタビュー動画が完成しました!

http://www.youtube.com/watch?v=prTLsGKi2TA


撮影・編集はCINEMA's GIX 代表馬杉さん。
http://cinemasgix.com/


お手頃な価格で調理もしやすく、身近な存在のナスですが、意外に知らないことがたくさんあるんだと武澤さんのお話を聞いて実感できます。

普段何気なく食べている作物でも、その特徴やどう育ってきたのかを知るだけで、食べる楽しみが増しますよね!


私もこの仕事に就くまで、スーパーで綺麗に並んだ野菜しか知らなかったので、初めて畑にお邪魔して、木や、葉や、根や、土や水や光から構成されている"生き物"である野菜を見たとき、とても興奮しました。

作物の味が育て方や環境によって全く違うんだとわかってきたのもつい最近。

この興奮や喜びをもっと多くの方に知っていただきたい!と常日頃思っております。

ですから武澤さんのように、作物のことをわかりやすく、面白く、エキサイティングに伝えてくださる生産者さんは本当にありがたい存在です。

そんな生産者さんのお話をどんどん発信していけると、野菜や果物を買ってくださる人と畑との距離が縮まり、もっともっと食が楽しくなりそうですね。


もちろん我々もそのお手伝いをどんどんやっていかなくてはいけないのですが!!


月曜の朝から暑苦しい興奮が止まらないのですが(笑)まずは動画をご覧いただき、ナスの育つ"現場"を見ていただきたいなぁと思います。


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阿波有機では今後もこういった企画をどんどん考えていきたいと思いますので、こういう話を聞きたい、とか、こんな作物の育つ場所を見てみたい、とか、何でもご意見いただけると嬉しいです!

自然とともに育つ阿波のナス

収穫期を迎えた、武澤農園さんのナス畑にお邪魔しました。

少しくもり空のなか、たくさんの花が咲き、実がなり、大豊作の予感を感じさせるナス畑。

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まだ収穫始めですが、すでに武澤さんの指先はナスの色素で黒く染まっています。

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木に栄養がいきすぎないようにあえて一番果を残したり、不要な枝に栄養がいかないようこまめに剪定したり、成長の具合を見ながら肥料を効かせたり、切らせたり。
ナスはとても手のかかる作物で、武澤さんにとっては子どものようなもの。

5反(約5千平方メートル)の畑に植えられた1600本あまりの木を毎日チェックして、不要なところに栄養がいってないか、風で実を傷つけるような葉はないか、こまめな手入れを怠りません。

「まっすぐに育ってくれたらええんやけどな」

真剣ながらも優しいまなざしでナスを見つめる武澤さん。

丹精込めて育てた甲斐あり、ピーク時には1日1万本の収穫が見込めるそうです。



さて、たくさん花が咲いたナス畑にはミツバチが飛び交い、カエル、オタマジャクシ、カブトエビ等々生き物がたくさん。
私事ながら以前は虫がとても苦手だったのですが、畑で見る虫たちはかわいらしく見えてくるのが不思議。(ただし害虫は別。...何ともゲンキンで恐縮ですが...)

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見えますでしょうか...カエルちゃん。
様々な生き物が共生できる豊かな環境が育まれているんですね。

環境といえば、実は徳島には地中深くで地殻変動などの動力編成を受けてできた青石(学術名:緑泥片岩)の産出が多いことで知られています。
この青石はミネラルをたっぷり含んだ土壌を作るため、特に阿波市はトマトやナスなどの果菜類がよく採れるのです。
山から流れてくるミネラルも多いのに加え、吉野川などの水に恵まれているのも特徴ですね。

恵まれた環境+生産者さんの不断の努力で、徳島の農業は発展しているんだなぁとお話を聞いて改めて思いました。

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さらにさらにこの日は、PV、CM,ブライダル、映画などを幅広く手掛ける映像製作会社のCINEMA'sGIX代表・馬杉氏(写真右)がカメラ片手に飛び込み取材。
たくさんの興味深~いお話を動画に収めていただきました!
目下鋭意編集中のため、また公開できるようになりましたら、ご報告させていただきますね。
CINEMA'sGIXのHPはこちら⇒http://cinemasgix.com/

「野菜って何もわからんのよな~」

と道中言ってた馬杉氏が、「すげ~!すげ~!」と子どものようにはしゃいでいたのが印象的でした。やっぱり田畑や農業には人を惹きつけるエンターテイメント性があるんですよね。

武澤さんがお話上手なところも大変大きいですが...。

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白ナスを片手に笑顔の武澤さん。
この白ナスもすごい逸話を持った一級品です。
そのお話はまた、別の機会に...。

作物を元気に、人をしあわせにする効率化農業

吉野川沿いの圃場でミニチンゲンサイや小松菜を作る、リバーファームさんの圃場にお邪魔しました。
社長の松原さんを訪ねると、PCで何やら作業中。

生産者としてだけではなく、自身の育てた作物の営業マンとしての顔を持つ松原さん。
PCやタブレット端末を駆使しながら作付け状況や生産情報をITで管理し、全国を飛び回る、私が出会った中でも1、2を争う多忙な農家さんです。

ちょうどスタッフの皆さんでミニチンゲンサイの収穫中だというので、是非収穫風景を見せてほしいと言うと

「除草剤使いよらんけん草ボーボーやけどな」

そう言いつつ案内してくれました。

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リバーファームのあるのはこんなところです。その名の通り吉野川の風景が楽しめる気持ちのいい場所。
お邪魔した日は30度を超える真夏日。パラソルを立てて、7人のスタッフさんが手作業で収穫を行っていました。

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どん、と近くに寄らせてもらうとこんな感じ。
驚くべきは、収穫と同時に外葉を切り落とすなどの形を整える作業を行って、畑の中であとはパック詰めするだけの状態にしていることです。
こうすることで作業が無駄なく、効率よく回るそう。
1つのコンテナに入るのは80~90束、1人40~50分でコンテナをいっぱいにしたら...

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すぐ横につけてある冷蔵車に走ります。こうすることで作物の鮮度が効率よく守られるのです。
畑の横に冷蔵車をつけている農家さんなんて初めて見たのでびっくりしてしまいました。

有機肥料を使い、なるべく農薬を減らして畑いっぱいになったミニチンゲンサイ。
私なら、思わずそれだけで満足してしまいそうですが、

「お客さんに届くまでが大切やけん」

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松原さんはその先をしっかり見つめています。

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時々ふざけたりもしながら...(笑)


さて、気を取り直して、収穫を体験させていただくことになりました。

スタッフの一人、川下さんはアルバイトから社員になった若手さん。
社長と私に横やりを入れられながらも作業の手は止まらず、次から次へと綺麗な形に整えていきます。

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ただ同じ大きさに揃えればいいわけではなく、パックにどれだけの量を入れるか、納品先や規格によって1株の大きさを調整することも必要だそう。

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どちらもきれいに整えられていますね!
重要なのは、収穫だけじゃなく、パック詰めまで流れで体験し、覚えること。
そうすれば自分の収穫した作物が規格に対してちょうどいいものだったか、そうでなかったか、身をもって知ることができるそうです。

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私も挑戦させていただきましたが、あきらかに危なっかしいですね...。
松原社長の檄と川下さんの苦笑いをいただきました...。


これからどんどん暑くなる季節、松原さんは少しでも元気の良いミニチンゲンサイを育てようと、夜の8時ごろから種まきを始めるそうです。
川沿いにある畑は夜になり、温度が下がると水分を含み、きれいな緑色をした元気なミニチンゲンサイを育ててくれます。

そして松原さんが帰るのは朝の4時頃。
数時間すれば収穫のためにスタッフさんが出勤してきて、昼、一番暑くなる時間帯までには収穫を終えてパック詰め作業などに移ります。
夏の暑い時期はサマータイム制を導入して、昼の時間帯は休みになるスタッフさんも。

広大な吉野川に隣接したのどかな圃場で、作物やスタッフさん、そして何よりミニチンゲンサイを食べるお客さんのことを思って、驚くほど効率的な農業が進められていました。

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たくさんミニチンゲンサイをいただいたので、次回はミニチンゲンサイを使ったレシピをご紹介できればと思います!

地域に溶け込む若手農家

徳島県の山川町で玉ねぎやネギを育てる鈴木一城さんの圃場にお邪魔しました。

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鈴木さんが働いているのはこんな景色が広がるところ。大学卒業後、光食品に入社し農場を任され、退職後本格的に就農した鈴木さん。千葉出身の若者がひとり、この集落で農業を営むとあって、10人以上もの人たちが土地を貸してくれました。山川に移り住んで8年あまり、今ではすっかりこの地に溶け込んでいる鈴木さんです。

 お邪魔したのは折しも新玉ねぎのシーズン。圃場には引き抜かれたばかりの玉ねぎがずらっと並んでいます。


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ひとつ手に取って見てみると、ずっしりと重く表面はつややかでいかにもおいしそう。見入っていると「一つ抜いてみますか?」と勧めてくれました。スーパーなどですました顔で並んでいる玉ねぎしか見たことのない私は、こんな風に玉ねぎがぴんと葉をはやして土の中に埋まっている姿に感動してしまいます。感動のままにえいやと力を入れるとぼこっと大きな玉ねぎが抜けました。初めて抜いた玉ねぎを手に興奮する私を優しく笑ってくれる鈴木さん。



image005c.jpg優しいのは人柄だけじゃありません。

この立派に実った新玉ねぎ。すべて農薬と化学肥料が一切使われていません。鈴木さんのもう一つの自信商品であるネギも同様です。その理由を聞くと、「玉ねぎとかネギは本当は化学肥料を使わない方が元気な野菜なんですよ」と教えてくれました。

作物が一番元気な姿で食べる人のところに届けられるよう努力をする。素朴な言葉に、そういった強い意志が垣間見えます。鈴木さんも玉ねぎも、優しいだけでなく強いんだなぁと思いながらお話をうかがいました。

 鈴木さんはほぼ毎日朝5時から夜の10時まで働いています。売りに出す玉ねぎやネギのほかに、家庭菜園でほうれん草や水菜、ジャガイモ、小松菜なども育てています。「近所の人に商品になる野菜をあげようとすると皆遠慮するから」というのが家庭菜園をする理由の一つ。そんな鈴木さんを近所の人たちも受け入れ、見守り、手伝ってくれます。


image009b.jpg家庭菜園で作った作物を収穫していただきながらふと気になって、鈴木さん、農業以外に好きなことって何ですか?と聞いてみたら「モノづくりが好きですね」と返ってきました。

それはプラモデルとかそういう?とさらに聞くと「いや土づくりもそうだし。こういう作物も」と鈴木さん。それって趣味じゃなくてほとんど仕事ですよね...と内心思いながら、実直に農業に向き合う鈴木さんの野菜たちはそれはおいしいんだろうなぁと期待せずにはいられませんでした。

 (取材後日)

いただいた新玉ねぎの皮をむくと真っ白です。少し切ってそのまま齧ってみると甘い!薄く切って水にさらして、生でいただきます。青ネギも適当な大きさにザクザク切って、オリーブオイルと塩コショウで軽く炒めたら、水を切った玉ねぎとともにお皿に。味付け海苔とゴマ、軽く醤油を振って和風サラダの出来上がり。

青ネギもしっかりと風味があり、甘くておいしい!お料理の主役になれるネギだと感じました。玉ねぎとネギに含まれる硫化アリルはビタミンB1と結合し、疲労回復に有効です。血栓(けっせん)の生成予防、血中コレステロールの増加抑制などの効果も多数見込まれているので、現代人に優しい野菜といえますね。

 写真奥が新玉ねぎとネギの和風サラダ。家庭菜園の水菜やほうれん草もおいしい!


image011b.jpg 地域に愛される若手農家、鈴木さんが作った、化学肥料未使用、無農薬の新玉ねぎと青ネギ。是非一度ご賞味ください。

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